経営者必見-レジの中身とレシートがあわない(小売、飲食、医業)
店長や経営者の方から 「うちのお店は、毎日レジ締めをしているんだけど、ここ1週間ほど、レジの残金とレシート・ジャーナルに差額が生じて、レジの残金のほうがが少ない」といった横領のご相談をいただきます。
レジの残金とレシート ・ジャーナルがあわないときに、まず店長や経営者は何をするべきでしょうか。横領の可能性がある段階で、弁護士にご相談いただければ、法律的に適切なプロセスを経て、横領されたお金の回収(被害回収)、合意退職または(懲戒)解雇、条件がそろえば退職金不支給などができます。
お早めにご相談いただくことで、横領被害金額や規模を抑えることができ、被害額回収も円滑・容易になる傾向にあります。お気軽にご相談ください。
Contents
1.レジの中身とレシートがあわない
小売業・飲食業などの店長や経営者の方から、「レジの残金とレシート・ジャーナルに差額が生じて、レジの残金のほうがが少ない。もしかしたら、従業員による横領かもしれない」というお問い合わせをいただくことがあります。
店長や経営者の方は、何をするべきでしょうか。
2.店長や経営者がやるべきこと
お忙しい店長や経営者は、現場に出てお客様対応や取引先対応に追われ、「なかなかマネジメントに手が回らない」というのがホンネかと思います。その隙を突いて、問題社員が横領や内引きを行ないます。横領や内引きが疑われる場合に、店長や経営者がまずやるべきことは、以下のとおりです。
2-1.毎日のレジ締めと残金の金庫保管
まずは、毎日の「レジ締め」を徹底する必要があります。営業終了後にレジ内のお金(残金)とレジの入出金記録であるレシート・ジャーナルの金額が一致するかどうかを確認します。その際、残金はレジに戻さず、金庫に保管します。翌朝、営業時間前に必要な金額をレジに入れます。
2-2.レジの記録管理(入出金管理)
レジへの入出金記録やレジ締めの記録は、「記憶」ではなくノートやパソコンで「記録」します。
2-3.出勤シフトとの照合
レジ締めの記録をもとに残金があわない日や時間帯と従業員の出勤シフトを照合します。
2-4.防犯カメラの確認
ある程度の 「容疑者」の絞り込みができたならば、防犯カメラを確認します。防犯カメラを設置していない場合には、スマホなどでもよいので、レジの手元が写るよう、かつ、従業員に撮影が悟られないよう、営業時間中は全て撮影します。可能であれば、レジ操作後の従業員の動きが分かる部分も撮影しておいた方がよいです。
また、防犯カメラのオリジナル映像データは、紛失や消去をしないように慎重に取り扱います。
3.弁護士へ相談するタイミングとメリット
「過誤とはいえない金額及び期間、レジの金銭とジャーナルが合わない」と判明した段階で、すぐに弁護士に相談していただいた方がよいでしょう。相談が早ければ早いほど、やれることは多いからです。当事務所に、ご相談・ご依頼いただければ、レジの入出金記録やレジ締めの記録、出勤シフトとの照合、防犯カメラの設置のアドバイスや映像の確認を弁護士が行ないます。
弁護士に相談 ・依頼いただくことで、法的に適切な方法で横領の被害額を回収し、さらに合意退職または(懲戒)解雇、退職金不支給といった一連の退職手続きをワンストップで実行できるメリットがあります。
4.弁護士ができること
弁護士が 「容疑者」の従業員に対する事実確認のための面談に立会います。また、被害額の回収、損害賠償額請求の合意書(示談書)の締結、合意退職書又は(懲戒)解雇通知書の作成・締結、退職金不支給通知書の作成といった一連の退職手続きをスピーディーに行ないます。
4-1.面談の立会い
事実認否の確認にあたり、横領が疑われる問題社員とその上司との面談に、弁護士が立会います。この事実確認の面談は、その後の被害額の回収や懲戒解雇の有効性などにも大きく影響するものであり、非常に重要です。
詳しくは、↓の解決事例をご覧ください。
2000万以上の横領被害を1か月半でスピード解決した事案
4-2.被害額の回収
事実認否に沿って、弁護士が問題社員と一緒に、横領されたお金をプールしている銀行や自宅に行き、被害額の(一部)回収を図ります。残額については、弁護士が企業と問題社員の間で取り交わす債務承認弁済契約書(いわゆる示談書)を作成します。横領をした従業員が不動産などの財産を持っていれば、抵当権の設定等を行ないます。また、横領した従業員の家族で返済能力がある人がいれば、それらの者に協力を仰ぎ、連帯保証契約なども締結します。
4-3.懲戒解雇と退職金不支給
懲戒解雇や退職金不支給には、プロセスや適切な方法があります。「会社のお金を横領するような不届者は、そもそも退職金不支給だ」と憤慨するお気持ちはお察しします。しかし、法律論としては、退職金不支給ができるかどうかは、労働基準監督署に届出をした 「就業規則」にその旨が明記されているかどうかなど、いくつかの論点があります。
退職金不支給とするには無理筋な案件で退職金不支給としてしまうと、思いもよらぬ反撃を従業員から受けて、無用な紛争を誘発しかねませんので、注意が必要です。
4-4.警察対応(刑事告訴)
企業が従業員による横領被害にあった場合には、横領被害者として従業員を被疑者として、警察・検察に対して刑事告訴ができます。いわゆる刑事事件化です。
しかし、その従業員が懲役刑となれば、その間は収入がなくなるので、元々難しい被害額の回収がますます難しくなります。また、1000万円以上など被害額が多い案件では、事件が報道され、それに伴って会社名なども報道されたり、事実上明らかになってしまうことで、会社の評判が下がる、いわゆる「レピュテーションリスク」にも目を配らなければなりません。
そのため、感情任せに刑事告訴・刑事事件化するのではなく、被害額の回収を含めた全体の「戦略」を考えて、刑事告訴・刑事事件化の適否を判断する必要があります。
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6.ご相談
当事務所では、お忙しい経営者の方のために電話だけでなく、メールフォームからのお問い合わせも可能です。お早めにご相談ください。
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